第5章 「大ピーンチ!」
花ちゃん「出発しまーす…」
所 長「…」
花ちゃん「(うぅ…緊張する…方向は間違ってない筈だけど…)」
お客様「(あれ??研修中??)」
お客様「もしかして、新人さんなの?」
花ちゃん「は、はい。実は初めてのお客様なんです!」
お客様「えっ!本当!!(驚)どうりでね。もう少しリラックスしてよ!リラックス!」
花ちゃん「は、はい!ありがとうございます!」
花ちゃん「(えーと、この先は左だったような…)」
花ちゃん「(記憶を頼りに行ってみよう…!!)」
ウインカー「カチッ!」
所 長「待って!市役所は真っ直ぐだよ」
花ちゃん「えっ!?」
所 長「左に曲がるのは中央公民館だよ。間違えやすいから気をつけてね」
花ちゃん「す、すみません…」
(ブゥ~~~ン)
料金メーター「ピッ!」
花ちゃん「ご乗車ありがとうございました!料金は730円です」
花ちゃん「頭上と足元にお気を付けください」
所 長「(うんうん、ちゃんとできてるね!)」
花ちゃん・所 長「ご利用ありがとうございました!」
お客様「じゃあ、新人さんも頑張ってね!」
花ちゃん「ありがとうございます!頑張ります!」
所 長「いいかい?さっきは行き先がわからないのに発車しただろ?実はあれが、お客様トラブルの最大の原因なんだ」
所 長「あいまいな記憶で、何となく走り出したら絶対にダメ!」
所 長「道を聞いたり、ナビを使うのは恥ずかしいことじゃないよ。お客様を安全に目的地まで送ることが大切だよ」
所 長「「道順を教えてください」と素直に聞くと、お客様は快く教えてくれるよ」
花ちゃん「えっ!それ本当ですか!?(驚)」
所 長「それとこれを忘れないでね。いつどんな時でも謙虚にお客様と接するのが本当のプロ!」
花ちゃん「はい!頑張ります!」
第6章 「胸をはって!」へ続く